雑損控除/横領損失か詐欺による損失か 平成15年9月3日判決

概要

雑損控除の条文では、「災害又は盗難若しくは横領」による損失が生じた場合において、その年における当該損失の金額の合計額が、当該損失の金額に含まれる災害関連支出の金額に応じて定められている限度額 を超えるときは、その超える部分の金額を、その者のその年分の総所得金額等から雑損控除として控除する旨を規定している。

今回、原告の損失が、横領による損失か又は、詐欺による損失に該当するのか、また、詐欺による損失の場合、この条文を拡張解釈して、この条文の適用があるのかどうかが争点となった。→原告の請求は棄却。(詐欺による損失は適用なし。)

青色専従者給与の適正額/眼科医 平成13年5月30日判決

概要

・個人事業主である眼科医が、三女に対し青色専従者給与を支給していた。その給与額が、提供された労務の実態に対して過大であることを理由に一部経費算入を否認され、更正処分が行われた。この取り消しを求めた事案である。→棄却

・また、原告は、乗用車を車両関連費として全額必要経費に算入していた。しかし、この車両は原告の長男が勤務先(原告の病院ではない)への通勤に使用していたものであり、また、たとえ一部原告の事業の用に使用されていたとしても、その割合を帳簿等の資料に基いて明確に区分していないため必要経費に算入することができないとされた。

 

第34号所得税更正処分取消請求事件(却下・棄却) 京都地裁平成3年

概要

原告は、ホストクラブを経営しており、売上金額を計算する際に2種類の売上伝票を作成し、売上金額を隠ぺいし、申告を行っていた。かかる事実が「隠ぺい又は仮装したところに基づき申告書を提出していたとき」に該当し、重加算税の賦課決定処分及び更正処分(裁決により一部取り消し後のもの)は、適法な処分であるとされた。

所得の帰属/親子間における理容店経営の移譲 大分地裁平成8年

要旨

原告の父は、理容店を営んでいた。原告は、そのうち一店舗をまかせられていた。その店舗の事業所得が、親子間のどちらに帰属するのかについて争われた。

原告は、店舗開業の際に、税務署に原告名義で各種届出書を提出し、また、取引口座を、父名義から原告名義に変更していることなどから、結果、事業所得の帰属者は原告であるとされた。

推計課税/実額反証における立証の程度/舗装工事業 京都地裁平成6年

要旨

原告は、塗装工事業を営む白色申告者であった。原告は、確定申告書に、所得金額しか記載せず、収支内訳書等を提出していなかった。さらに、税務署の調査に対し非協力的であったため推計課税を適用されるに至った。

原告は、この処分の取り消しを求めたが棄却

徳島地裁平成6年(行ウ)第7号所得税更正処分等取消請求事件(棄却)(原告控訴)

要約

原告は、病院を経営している医師である。義理の両親は、原告の病院で働いており、原告は義理の両親に対し、給与及び地代家賃を支払っていた。この裁判では、原告と義理の両親は、所得税法56条の生計を一にする親族に該当するかどうかについて争われた。(この争いの事実がある年度以前の十数年にわたり、同様の処理をしており、調査においても指導されることはなかった。)

判決

生計を一にする親族に該当するとされた。

(税務官庁の不作為ないし単に課税されていないという事実状態が継続したからといって、これをもって信義則が適用されることは相当でないとされた。)

 

社会保険診療報酬の特例適用の可否/柔道整復師 平成20年9月10日判決

(要旨)

本件は、柔道整復師が、租税特別措置法26条1項(社会保険診療の所得計算の特例)の適用をを受けることができる「医業又は歯科医業を営む個人」に該当するかについて争われた。

(裁判所の判断)

柔道整復師は、医業ではなく、医業類似行為として位置づけられているため「医業又は歯科医業を営む個人」には該当しない。

 

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